耐震診断法
(一般診断法 方法1)
新・耐震診断とは
最初の木造耐震診断が作られたのは1979年のことです。それに対して新・耐震診断と呼ぶべき基準が今回発表された『木造住宅の耐震診断と補強方法』です。
診断の方法は大きく分けて『一般診断法』と『精密診断法』の二通りあります。精密診断法は一般診断法より丁寧に診断する。というものではありません。
『一般診断法』は非破壊調査を想定しています。一方『精密診断法』は破壊調査を想定し、診断後は補強工事をす、ということを前提としています。
さらに、一般診断法には 『方法1』(今までの診断法と同じ)と『方法2』(伝統的工法の木造住宅)の二通りの診断方法があります。
もう一方の精密診断法には、精密診断法1(保有耐力診断法)と精密診断法2(保有水平耐力計算法、限界耐力計算法、時刻歴応答解析法)があります。一概に精密診断の方が優れてるとはいえないようです。
それではいよいよ、耐震診断の具体的な進め方です。耐震診断ならではの考え方が入ってますのでご注意ください。
まずは
床面積の求め方
壁量計算用床面積のとり方(基準法の床面積の算定法と異なる。)
・1階は、2階床レベルの外周横架材で囲まれた面積とする。吹抜け、2階オーバーハング部を 含む。 またバルコニー部分は、0.4を乗じた数値とする。
・2階は、小屋床レベルの外周横架材で囲まれた面積とする。 バルコニーは含まない。
考え方として、壁とその壁が支える床を一体に考えると理解しやすいと思います。
地盤と基礎 敷地の地盤と地形を調査し分類する。
必要耐力
・必要耐力(Qr)= 床面積当たりの必要耐力 × 各階の床面積
・軟弱地盤の場合は必要耐力(Qr)を1.5倍する。(通称:軟弱地盤割増係数)
・ 階建ての1階、3階建ての1〜2階で、短辺長さ4.0m未満 Qrを1.13倍(形状割増係数)
・ 階がRC、S造で2階以上が木造のときQrを1.2倍(混構造割増)
・多雪地区は「積雪荷重による追加必要耐力」をQrに加算する。
1mのとき0.26Z 2mのとき0.52Z 1〜2mは直線補完する。
保有する耐力1 強さ(P)
・保有する耐力(Pd)=P・E・D
P:もともとの強さ E:配置低減係数 D:劣化低減係数
P=Pw + Pe
Pw:壁の耐力の合計=Σ(C・l・f)
Pe:その他の耐震要素の合計(=0.25Qr)
C:壁仕様倍率表から求める。壁仕様不明の場合はC=1.96とする。
l:無開口壁の長さ 筋交は90p以上 面材は60p以上
f:柱接合部低減係数(次に説明)
保有する耐力2 柱接合部による低減係数(f)
・壁の強さ、基礎の仕様、接合部の仕様、の組み合わせで低減係数を決定する。
・壁強さは4種類( 〜2.5 2.5〜4.0 4.0〜6.0 6.0〜 )
・ 合部は4種類(T:HD等 U:羽子板ボルト等 V:釘等(通柱) W:釘等
・基礎は3種類(基礎T:RC布基礎 基礎U:ヒビRC布基礎、無筋 基礎V:その他基礎)
保有する耐力3 耐力要素の配置等による低減係数(E)
・偏芯を考慮した低減係数
・四分割方の充足率と床仕様の組み合わせから求める。(4分割法、充足率は後で説明)
・一辺の長さが4m以上の吹抜け 床仕様を1ランク下げる。
保有する耐力4 劣化度による低減係数(D)
・劣化の程度により保有耐力を低減させる。 数値が0.7未満の場合はD=0.7とする。
上部構造評点=Pd/Qr
上部構造評点 判定
1.5以上 倒壊しない
1.0〜1.5 一応倒壊しない
0.7〜1.0 倒壊する可能性がある
0.7未満 倒壊する可能性が高い
補足説明 4分割法
・建物の桁行方向、梁間方向の全長をそれぞれ四分割する。
・両端部分の耐力が
・不整形な平面形状であっても最外端より1/4
・1/4線上は算入してよい。